2018年12月4日(火)
紙袋体験教室が行われました。
講師はザ・パック株式会社の館長 佐々木様です。優しく的確なアドバイスを下さるものづくり体験教室のベテランさんです。
日本全国の紙袋を製造しており、家庭にある紙袋の三枚に一枚はザ・パック株式会社さんで作られています。有名な手土産屋さんの紙袋も、チェーン展開しているお店の紙袋も。見覚えのあるデザインの紙袋が黒板の前にたくさん並んでいました。
クイズで子供達にこれはどこのかな?と聞くと「ケーキ屋さん!」とたくさんの声が返って来ました。小学生にも馴染みがあるほど有名なケーキ屋さんの紙袋も作っていますよ。
デザインも様々、形も様々、大きさも持つ部分も全然違う紙袋ですが、実は大きく二種類に分けることが出来ます。これは大人も知らないような知識です。
君たちにわかるかな?と講師の佐々木館長が子供達に問いかけました。
「本来3・4年生向けにプログラムされた授業ですから、2年生の君たちには解けないかも」と佐々木館長は少し難しい顔。
「絵があるものとないもの」「お店の種類?」「折りたためないものがある」様々な意見が出て来ましたが、デザインでもお店の種類でも、折りたたみ方法でもありません。持つ部分の違いでもありません。
ヒントとして、みんなの机の上にある二種類の白い紙袋を手に取って違いを探してごらんとのこと。
ヒントを見てみれば子供達の理解は早かったです。
口がギザギザしたものと、二重になって分厚いものがあるようです。紙袋とはこの二種類に分けることが出来るんですね。
なぜ口がギザギザしていたり、二重の分厚いものがあるのか?
それにはまず大量生産という言葉を理解する必要がありました。そんな社会勉強も交え、なぜ二種類あるのかの説明です。
口がギザギザしているものは、人の出入りが多く商品がよく出るお土産コーナーや雑貨屋さんで使用されていることが多いそうです。
つまり大量の紙袋を一度にたっくさん発注しますね。
大量生産すると紙袋代が少し安くなり、お客様に1円でも安く商品を提供できるんだとか。
逆に二重の分厚いものは取っ手の部分も頑丈ですし、ケーキなど少し重いものにも対応できます。なにより高級感があり、ブランド店などではこちらを使用されることが多いのだとか。
「あくまで一部の話で、全部がそうとは限りません。お客様のニーズに合わせて企業とは変化対応するものですからね」
と佐々木館長はさらりと言っていましたが、それってめっちゃ大変だし難しいことなんだよー!と子供達に言いたい気持ちでした…。
さあ紙袋について少し詳しくなったところで、ここからは実際に紙袋を作っていきます!
まず紙袋とは正面・マチ・底・天、とあります。正面とはデザインがしっかりと印刷された面。マチは折りたたむときに必要な両サイド。底はそのままの意味ですね。天とはぱかっと開く口の部分です。
作るのは高級な紙袋の方。
まず佐々木館長が見本に紙袋を分解していきます。みんながやる手順の逆再生です。「すごく難しい工程がたくさんあるので絶対に僕が説明している間は作業しないで、顔をこちらに向けてください」と厳しい声の館長。
一度間違えるといびつな形の紙袋が出来上がってしまいます。気をつけなくてはいけません。
まずは穴をぽんぽんと抜いていきます。ゴミは落とさないよう真ん中に集めてもらいました。
折り曲げるのも、うっすらある見本線通りにいかなくて結構大変!三箇所折るだけでも子供達は一苦労でした。あってるー?これで大丈夫ー?と不安げな彼らを手伝っていたら写真を撮り忘れておりました…。
次は両面テープを剥がして貼り付けていく作業です。これがプロの技!という技法を使ってみんな慎重に貼り付けていきます。
慎重すぎてだんだんズレている子も…修正できるよう貼ってはがせる両面テープですので、慌てず騒がず、みんな無事に貼り終えられました。
ここで秘密兵器の登場です。天の部分と底の部分に使用する厚紙。これがあるのと無いのとでは紙袋の高級感が違います。
机に置いて、底を作っていきます。ここまでくるとかなり紙袋も分厚く、しっかり曲げていかないと綺麗な長方形になりません。
ここはコツがいりますよ。大人でも苦手な人はできないかも…!
立体的な箱のようにしたあと、ぺったんこにして両面テープをペタペタ貼ります。
底を作ればもうあとは天だけ。ゴミを真ん中に置いていたら秘密兵器が埋もれていました。
ここも曲げた後は、内側に折り込んでいきます。綺麗に曲げないと穴が合わなくて紐を通せません。
秘密兵器投入です!
この紐を通すとき、厚紙が逆向きだったり逆さまだったりするとうまく通せません。
使うときはなんてない事でも、作ってみるとなると色々発見がありますよね。
紙袋完成ー!
家に帰ったらシールや好きな絵を描いて自分だけのオリジナル紙袋を作って欲しいですね。
講師企業:ザ・パック株式会社