ひとつの活動の終わりに、託していただいたもの

東大阪で長年、子どもたちにものづくりの楽しさを伝えてきた「東大阪モノづくり体験塾」。ご存じの方も多いと思います。
その事務局を長きにわたって支えてこられた方が、今年、活動に区切りをつけられました。
長年の運営を担ってこられたご本人が引退されるにあたって、体験塾自体もその歴史を閉じることになったのです。
その方は、かつて株式会社大阪シティソリューションに在職しながら、当機構の会員としても長く関わってくださっていました。会議やイベントの場でお顔を合わせた方も、きっと少なくないはずです。
残ったお金を、ものづくりのために
体験塾の活動を終えるにあたって、その方から、ひとつのご相談をいただきました。
口座に残っていた資金を、ものづくりを支える活動をしている団体に託して、活動の締めくくりにしたい、と。
正直、この話を聞いたとき、胸がいっぱいになりました。
自分が長年育ててきた活動を閉じるとき、人は何を思うのだろう。悲しさもあるだろうし、やり切った安堵もあるだろう。その両方を抱えながら、最後に「次の誰かのために」と考えてくださったこと自体が、ものすごく大きな贈り物だと感じたのです。
理事会でこのお話をお諮りし、みなで検討したうえで、ありがたく頂戴することにいたしました。
ご寄付いただいた金額は、135,669円。すでに当機構の口座へ入金いただいております。
一円まで、きっちりと。長年、子どもたちとものづくりに向き合ってこられた方らしい、丁寧な締めくくり方だと感じました。
バトンを、たしかに受け取る
東大阪モノづくり体験塾がどんな思いで運営されてきたのか、詳しくは存じ上げない部分もあります。それでも、東大阪という土地で、子どもたちに「つくる」楽しさを届け続けてきた時間の重みは、想像に難くありません。
活動が終わることは、寂しいことです。ただ、その思いがまったく消えてしまうわけではない。今回いただいたご寄付は、形を変えて、これからも東大阪のものづくりを支える力になっていきます。
私たちにできることは、この託していただいた思いを、次の活動の中できちんと生かしていくことだと思っています。
ものづくりに関わる方の多くが、日々の忙しさの中で「自分がやってきたことは、誰かに伝わっているんだろうか」と、ふと不安になる瞬間があるのではないでしょうか。
技術を積み重ねてきた時間、後進を育ててきた時間。それは、目に見える形として残らないことも多いものです。
だからこそ、今回のように「終わり方」を自分で選び、次の世代やほかの活動に思いを託すという選択があること。それ自体が、ひとつの希望だと思っています。
あなたが積み重ねてきたものは、誰かにつながっている
長年ひとつの活動を続けてこられた方の決断に、たくさんのことを教えていただいた気がします。
今、何かに取り組んでいる方も、いつか区切りを迎える方も、その歩みは決して自分の中だけで終わるものではありません。
私たちも、いただいたこの思いを大切に、ものづくりに関わる方々が孤立せず、つながり合える場をこれからもつくっていきたいと思います。
あなたが今、続けている活動や仕事は、この先どんな形で、誰かに手渡されていくでしょうか。
ご報告とお礼
改めて、東大阪モノづくり体験塾の事務局を長く務めてこられた方に、心からの感謝を申し上げます。
いただいたご寄付は、今後の東大阪地域のものづくり支援活動に、大切に活用させていただきます。
当機構の活動にご関心をお持ちの方、会員としての参加やご寄付についてお問い合わせをご希望の方は、下記までお気軽にご連絡ください。
NPO法人東大阪地域活性化支援機構